19/03/2024

女性エンジニアは、日本国内にどのくらい存在しているのでしょうか。一般社団法人情報サービス産業協会が令和2年3月に発行した、2019年版情報サービス産業基本統計調査によると、有効回答が得られた303社の統計でエンジニアの総人数のうち20.4%が女性であることがわかりました。残りの8割程度が男性だと考えると、女性の割合はかなり低いと言えます。女性エンジニアが少ない理由として考えられるのが、エンジニアの採用傾向です。エンジニアに採用されるのは理系出身者が多いですが、一般的に女性の理系専攻者は少数と言われています。そうした状況もあり、エンジニアを目指す女性は男性と比較して多くありません。

もう1つの理由として、労働時間の長さが挙げられます。IT業界は慢性的な人手不足のため、労働時間が長い傾向が強いです。プロジェクトが終盤に差しかかったり、納期に遅れたりすると残業続きになることもよくあります。システム納品先から深夜にシステムトラブルの連絡があり、現場に急行することもあるでしょう。独身ならまだしも結婚や出産、育児を希望する女性からは、IT業界のイメージから敬遠されることもあるようです。しかし、近年の働き方改革の影響でエンジニアの職場環境に変化が出てきました。月間の残業時間を抑えたり、有休の取得を推奨したりする動きが大手企業を中心に広まりつつあります。今後、女性エンジニアを取り巻く仕事環境も、さらに変わっていくことが予想できるでしょう。